おっさん柔術家の頭を悩ますもの。
それはモダン柔術。
青帯と言えば、ようやっとスパイダーやらデラヒーバやらオープンガード系を覚えて、ぼちぼち使い始める頃合いだと思う。何か得意技が見つかって、それを武器に勝ち上がれるようになれば、まあ青も卒業って感じなんだろう。
そんなよちよち歩きのおっさん柔術家の天敵が、モダン柔術である。
若もんがくるくる回る。いつの間にかにバックを取られる。どこからどうするとそのポジションにいけるの? とスパーのたびに混乱である。
そんなおっさん柔術家であるが、やはり目に物を見せてやりたい。この少子高齢化社会でお荷物扱いされないためにも若モンたちに「おっさん、やべえ」と思わせたい。
すると当然、モダン柔術の対策を練らなくてはいけない。
対策を練るからには、まずそれについて知らなければならない。
ということでスパーでくらった技をあれこれ調べてみたら、ようはだいたい次の技を駆使する柔術をモダン柔術というらしい、ということがわかる。
・ベリンボロ
・レッグドラッグ
・ツイスターフック
・50/50
人によっては普通のパスガードとか全然練習しないで、これだけで勝ち進める人もいるという。
こうやって要素を抽出できたら、これらの技の組み合わせで主だったテクニックは成立しているのだろうと推測できる。
ベリンボロなら「ベリンボロがそのまま成功」「ベリンボロからレッグドラッグへ変化」「ベリンボロからツイスターフックへ変化」「ベリンボロから50/50に変化」といった感じだ。この要領で一通り組み合わせを洗い出し、その中から現実的なものを抽出すれば、なんとなくモダン柔術の輪郭みたいなものがみえてくるんじゃないかと思う。
こうしてみると、モダン柔術というのは、ドラクエ3でいうところのアレフガルドのような感じがする。
表の世界をあらかた制覇すると現れる裏の世界。
マップは表の世界より小さめ。でも強敵がうじゃうじゃいる。
仰向けの相手の足をどう乗り越えるか。それがパスガードであり、表の柔術。クラシカル柔術。
一方のモダン柔術、裏の柔術は足を乗り越えず脇をすり抜けてバックを狙う。
ってかもう何回バック取られたかわからないよ。なんとかベリンボロ止めても、レッグドラックとか50/50とかですぐ上を取られちゃうのだもの。
でもまあ、やられるたびにちょっとずつデータが蓄積した。ちまちま練習して、考えて、くるくる回れるおっさんになろう。
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